1 目
的
火打山 (2,462m)の登頂(単独行)
2 日時
2001年08月14日(火)夜〜8月17日(金) 3泊3日
3 メンバー
SN
4 行程
8月14日(火)
・京都駅前 23:30発の、(初めて乗る)高速夜行バスで長野へ。
夜、バスを待つ京都駅前のむし暑いこと。待っているだけで汗びっしょり。
8
月15日(水)
【ルート】笹ヶ峰(1347m)8:30 ―― 黒沢(1600m)9:30 ――(十二曲尾根)――
富士見平(2000m、弁当)12:21―― 高谷池ヒュッテ(2105m)13:50
・早朝
6時前にJR長野駅着。快適な涼しさ。JRホーム内の売店のみ営業中で、
そばを食べ、昼食の弁当を買う。ローカル
線でJR妙高高原駅へ。
笹ヶ峰行きの始発バスに乗る(季節運
行)。登山客が10人程。
・1347mの笹ヶ峰キャンプ場からいよい
よ登山開始 8:30。
最初はきれいな木道が続き快適。
・9:30に冷たい水の流れる黒沢橋
1600mに着き、ミツ豆缶詰を冷やして食べる。
最高にうまい。たくさんの登山者がここで
ひと休み。
・十二曲りからは、急登、岩、ぬかるみで最
悪の連続。粘土質のドロドロは滑り
やすいのか2回滑る。汗いっぱいかき、風
なくむし暑い。
きつい登りが続き、日頃運動不足の身には
かなりこたえる。
・やっと着いた富士見平で弁当
12:21。2000m
まわりは曇って白く、どこも
景色見えず。
・急登からやっと開放され、三角屋根の
ヒュッテが見えて、ほっとする。
オオシラビソが高山の雰囲気を醸し出しい
い。
・高谷池ヒュッテに、13:50着。標準時
間をかなりオーバー。2105m。
1泊2食で
5500円は山小屋でも格安。
コーヒー飲んでひと息、きれいな湿原の高
谷池を見に行く。
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中央の高谷池ヒュッテと湿 原・池塘 |
・小屋2階ベランダからの景色が格
別。
部屋にはきれいな写真も多く、行き届いた気持ちのいい山小屋。
山小屋の主人がノートパソコンと携帯電話でホームページの更新をやっていた。
電気も電話も来ていない山小屋がハイテクの時代。
・夕食は17:30。ハヤシライス。周りにいた単独行の4人は全て関西から。
夜は皆で天気予報と山小屋作成のビデオ「火打の四季」を見る。
・夜は、寒くなるという事で、セーター着て寝たが、人息で暑い。寝苦しい。
8月16日(木)
【ルート】高谷池ヒュッテ (2105m)6:24―― 天狗の庭 6:53 ―― 雷鳥平
7:32
―― 火打山(2462m)8:20-9:20―― 天狗の庭 10:42 ――
高谷池(昼食)11:10-45―― 茶臼山 ―― 黒沢池(2017m)12:35
―― 富士見平 13:21 ―― 黒沢 14:45 ―― 笹ヶ峰(1347m)15:45
・起床
5:15 久しぶりの快晴との事でラッキー。朝食 5:40 牛丼。
・朝日に映える山はきれい。高谷池の周辺を散歩し、ゆっくりする。
・6:24に高谷池ヒュッテを出発。
振返るとの池塘広がる湿原と、高谷池ヒュッテが油絵のよう。
・6:53に天狗の庭に着。わたすげゆれる湿原、水草浮かぶ池塘にさかさ火打。
まさに雲上の別天地。朝の爽やかな風を受けながら、木道をコツコツ音立てて
行く爽快さ。うぐいすの声。疲れもなく、行き交う人との話が弾む。
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天狗の庭の池塘と火打山 |
・鬼ガ城の赤茶けた岩肌や、谷間に
残る白い残雪を見ながら頂上を目指す。
・だんだん赤白い岩肌の白馬連山や北アルプスの山々が見えてくる。
幅広くどっしりと横たわる。
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後ろに北アルプス、いちばん 右が白馬岳 |
・8:20に、火打山
2462mの頂上に到着。快晴。360度の大パノラマ。
コーヒ沸かして飲む。1時間ゆっくり景色をたん能する。風は涼しい。
・天狗の庭、高谷池ヒュッテが箱庭のように見える。その後ろに急峻な妙高山。
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妙高山と広がる雲海、火打山 頂上から |
・すぐ隣の焼山の穴からは、蒸気の
噴煙が上がり、ゴーゴー音がする。
地底からの響き?
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中央が噴煙上げる焼山 |
・湧き出る白い雲や、流れるガスが
きれい。濃い青い空に、入道雲の白いこと。
火打山上を秋の雲が流れてゆく。いつまで見ていても見飽きない。
名残おしいが 9:20に下山。
・下山はらく。山肌には赤いクルマユリや黄色いウサギギクが白い雲に映えて
きれい。たくさん咲いたトリカブトの薄いブルーも、とても上品で可憐。
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クルマユリとウサギギク |
・11:10に、高谷池へ戻り、
カップラーメン作って昼食。おいしい。
さんま照焼缶詰とも合う。
・下山は、別ルートの茶臼山経由で黒沢池へ12:35着。2017m 八角ドーム型の
黒沢池ヒュッテには山岳救助犬がいた。広々とした湿原が広がり明るい。
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秋色の黒沢池の湿原 |
・下りはだいたい時間通り。
14:45に黒沢橋でまたミツ豆缶詰を冷やして食べる。
最高の味。
・しんどそうに次々登ってくる人々がかわいそう。
テント担いだおばさんが夕方までに着けるのか心配。
・15:45に笹ヶ峰へ戻り、登山無事終了。冷たいアクエリアスで元気が出る。
・16:30発の妙高高原行きのバスは、乗客たった1人にビックリ。山降りる時に、
前後にいた多くの人は皆、駐車場に置いていたマイカーで帰った。
・妙高高原は、マラソンする人が多い。今頃アジサイが一杯咲いていた。
・途中の池の平でバスを降り、温泉「ランドマーク」で、汗流し、着替えて
さっぱり。夕日の妙高山を見ながらの露天風呂がいい。足伸ばしてゆったり。
・涼しい夜風に吹かれながら19:11発の帰りのバス待つ時、コオロギの鳴く
さびしい声。
・バス降りたJR妙高高原駅ですぐ電車が来て、長野へ。
夜食のソバ食べ、22:33発の夜行バスで帰る。渋滞なく順調。
8月17日(金)
・早朝 5:15にJR京都駅着。京都から始発の普通電車で無事帰宅。
・全体的に登山道に木道がかなり整
備されていた。
・いっぱい歩いて、たくさん汗かいた。下界の猛暑の中ではとてもできぬ事。
・8月9日-13日にかけて雷や雨の日が続き、登山道がぬかるみになっていた。
14日からまずまずの天気になり、15日に久しぶりの晴れ。
その時に行けて幸運。あきらめていた花も雪もあり大満足。
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火打山 | 高谷池ヒュッテ |
☆深田久弥著「日本百名山」から
「北に三つ並んだ山が見えた。頸城(クビ
キ)三山と呼ばれるもので、真ん中が火打山、
右が妙高山、左が焼山である。私は方々の
山からこの三山を幾度も見た。直ちに
それと識別できる目立った山容を持ってい
る。二千四百メートル以上の山が三つ
頭を並べている点で、侮りがたい存在であ
る。ガッチリと三山が党を組んで、
一勢力を誇示しているような印象を受け
る。そしてその中の棟梁はもちろん
火打山である。その悠揚とした姿にすっか
り惚れてしまった。」
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